きものギャラリー 睦月 の横山さんが染めてくださった絹のストール。
材料は
この日 S さんと母が詰めてくれた小枝。
桜染めは本来、春に桜がつぼみをつけたころにやることだから、
きれいな色は出ないかも・・・と聞いていた。
出来上がったこのストールを届けてくださったのは数日前で、
それを受け取ってくれた父に、メールで恐るおそる「何色?」と聞くと、
「ひとつは桜色、もうひとつは薄い藤色」との返事。
父が桜色、藤色、という表現をすることに少し驚きつつ、うれしく思った。
そして22日の朝、実物を手にとれた。
何とも言えないこの優しい色合いを見て、うれしくて、涙が出た。
ミョウバンで媒染したものは、桜色。鉄で媒染したものは、藤色になるのだそう。
横山さんとは今年に入ってから、ようやくお会いできる機会が持て、初対面にも
関わらずゆっくりお話をさせていただいた。
着物、染め、織りのことを教えていただき、私は和紙に関する浅い知識を提供。
最後にはどちらの話にも共通する「日本文化継承」について話したのだけれど、
話せば話すほど自分の不甲斐なさを実感。
ただ、自問することは続けたい。「いま、私に何ができるだろう?」と。
またひとつ桜のおかげで大切にしていきたい新たな縁ができました。