記事にしたいと思いつつ、何だかもったいなくてずいぶん時間が過ぎてしまいました。
一昨年の秋、大切な16本の桜の木が伐られることが分かり、
それを止めることができず、それならせめて木材として活用を、
と動き始めたとき、あちらこちらから聞こえてきた言葉は、
「用材になるのか?」
「聞いたことがない」
「挽いた経験がない」
「狂って、割れて、使い物にならないと思う」
・・・などなど、後ろ向きなものばかりだった。
でも、めげていられなくて、
「だって、木でしょう?きっと使えるって!」と思い、
何らかの事例がないかとインターネットで検索。
「染井吉野 木材」 「小物 ソメイヨシノ」 「家具 桜」
・・・なかなか見つけられなかった。
「ソメイヨシノ 家具」 たぶんこれだったと思う。
どんぴしゃり、なページが見つかった。
ソメイヨシノ失礼と思いつつも勢いを止められず、突然書き手の
家具工房 KASHO 加生さんへ電話をかけた。
穏やかな声で対応してくださった。先に明るいものが見えてきた。
この日からずっと、このテーブルが、考え方が、私の励みになった。
こんなふうに家具にして、そばにいてもらうんだって
自分を納得させて、
No.9 の伐採 にも立ち会った。
この記事と、そして加生さんと出会えてなければ、
製材への道が開けていなかった。 ということは、
いまこうして私の元に16本の桜でできたものはなかった。
本当に貴重で、有難い出会いだった。
「有難い」ってこういうことだとひしひし感じた。
その加生さんへ、押し付けがましいと思いつつ
私の自己満足のために、手元にあった
出来るだけ大きくて状態の良い材を送った。
数ヵ月後の春の日、メールをいただいた。
そして連休のはじめの気持ちいい青空の日、
引越しを始めたばかりのわが家に小包が届いた。
しばらく、開けられなかった。もったいなくて。





桜がくれたご縁は、どれもほんとうにあたたかなものばかり。
いつか、お目にかかれますように。
そのときは、蒼ちゃんにも会わせてもらえるといいな。